花粉情報2025
秋にも花粉!?
ハウスダストって?
秋は身近な雑草の
花粉が原因に
花粉症といえば春のスギ、ヒノキのイメージが強いのですが、実は秋にも原因となる花粉は飛んでいます。秋の花粉症の主な原因は、空き地などに繁殖する雑草で、キク科のブタクサやヨモギ、アサ科のカナムグラ、イネ科のカモガヤが代表的なもの。これらの草が開花期を迎える9~11月に花粉が飛散し、花粉症を引き起こします。
秋の花粉症の主な原因、
ブタクサ・ヨモギとは?
ブタクサ、ヨモギは全国的に分布しているキク科の植物です。開花時期は8月~10月頃、ブタクサは黄色、ヨモギは紫褐色の花を咲かせます。
主な生育場所は、道端、公園、河川敷などの身近な場所が多く、春花粉のスギや、ヒノキと比べて背丈が低く、通常あまり広範囲には飛散しません。(飛散距離は数十~数百メートル)
ブタクサ・ヨモギの豆知識
![秋花粉ブタクサ(キク科)開花時](../assets/img/autumn/autumn_img2.png)
- マッカーサーの置き土産といわれる。明治初期に渡来し、戦後、米国駐在軍が来日したころから全国に拡大。
- 日本で初めて報告された花粉症はブタクサ花粉症。
![秋花粉ブタクサ(キク科)開花時](../assets/img/autumn/autumn_img2.png)
![秋花粉ヨモギ(キク科)開花時](../assets/img/autumn/autumn_img3.png)
- 草もちの材料に使われることから別名餅草(モチグサ)と呼ばれる。
- お灸の艾(モグサ)の原料としても使用。
- 葉や枝先は艾葉(ガイヨウ)という生薬。
- 日本薬局方艾葉として薬価基準に収容。
![秋花粉ヨモギ(キク科)開花時](../assets/img/autumn/autumn_img3.png)
秋はハウスダストも
増える季節
花粉以外の秋のアレルゲンとして意外と知られていないのがハウスダストです。ハウスダストとは室内にたまるホコリ(室内塵)のことで、ダニの死骸やフン、カビなどが含まれています。
ダニは夏に繁殖しますが、秋になると一斉に死んでしまいます。このため、秋はダニの死骸やフンが増加・蓄積し、ハウスダストによるアレルギー性鼻炎が増えるのです。
アレグラFXは、花粉だけでなくダニなどのハウスダストによる鼻炎にも効果があります。
秋はカゼと間違えやすい
季節です
夏から秋にかけての季節の変わり目はカゼをひきやすく、鼻みずやくしゃみをカゼと思いこんでしまうこともあります。症状の起こる時期や熱の有無などを見て、病院や薬局、ドラッグストアに相談しましょう。
日常生活でできる対策法
幸いなのは、秋の花粉症の原因植物は高さがせいぜい2メートルほどと低いこと。上空の強い風に運ばれて数キロ先まで飛散する春のスギとは違い、数十~数百メートルしか飛散しません。原因となる雑草に近寄らないだけでも十分予防になり得ます。主な予防方法には以下のようなことが挙げられます。
01
原因植物に近づかない
草原や川辺、土手など植物(特に雑草)が多く繁殖している場所を避けるようにしましょう。
02
帰宅したら衣服の花粉を
はらい落とす
家の中に花粉を持ち込まないように、髪の毛や衣服をはたいてから家に入りましょう。花粉症ブラシなども効果的です。
03
部屋の掃除
こまめにカーペットについた、ダニ・ハウスダストの掃除をしたり、寝具の洗濯をしましょう。掃除の期間が空いてしまうと鼻炎がひどくなってしまうこともあります。天日に干すのも良いでしょう。掃除とともに除湿器を用いて室内の温度を上げないことも、ダニの減量に効果的です。
[監修]慶應義塾大学医学部 耳鼻咽喉科 頭頸部外科学教室 講師 神﨑 晶 先生